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恩送り Heal the kyushu

 

今日の記事は、softwind(id:kihaseason2015)さんの4月17日のエントリーに感銘を受けて書いています。記事は、こんな言葉で締めくくられていました。 

★恩送り Pay it forward 恩送り(おんおくり)とは、誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送り、そしてその送られた人がさらに別の人に渡し、そうして「恩(慈しみ)」が世の中をぐるぐる回ってゆくこと。社会の慈しみの連鎖が起きる。 恩送りは恩を返す相手が限定されず、比較的短い期間で善意を具体化することができる。

熊本、大分両県の被災地へ政府・自治体が支援、企業・有志&個人の方々も「恩送り」で応援 Pay it forward - 春夏秋冬・風に吹かれ、季節と共に生きて Blowing in the Wind ♪~

 

恩送り Pay It Forward 

 

『Pay it forward』(邦題 ペイ・フォワード)という映画をご存知でしょうか。原作は、キャサリン・ライアン・ハイドの小説です。

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ラスベガスに住むアルコール依存症の母と、家を出た家庭内暴力を振るう父との間に生まれた11歳の少年トレバーは、社会科の授業で「もし自分の手で世界を変えたいと思ったら、何をする?」という課題を出されます。トレバーが思いついたアイデア「人から受けた厚意をその相手に恩返し(ペイ・バック)するのではなく、他の3人に違う形で恩送りして善意を広げていく(ペイ・フォワード)」というものでした。

Pay It Forward。映画の中では「恩送り」ではなく「次へ渡せ」と訳されています。 

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トレバーは、仕事に就かない薬物中毒の男や学校の先生、イジメられている同級生に対して試みてみるものの、なかなかうまくいかずPay It Forwardは失敗だったんじゃないか」と思い始めます。ところが、トレバーの気付かないところで、このバトンは次々に受け渡されていて、街中に親切の連鎖が広まる・・・そんなストーリーです。

  

トレバーのアイデアは、非常に単純なシムテムです。人から厚意を受けたとき、その相手にお返しをすると、その厚意は当事者間のみで完結して終わってしまいます。しかし、受けた厚意を次の人に別の形で渡したら・・・ 

でも、受けた恩への感謝を、受けた相手に返すことはできても、それを別の人に「広げていく」ことは容易なことではありません。それを実行するには、ある程度の余裕も必要でしょうし、経済的なものも必要でしょう。 

でも、どんなに余裕が無くても、お金が無くても、自分のことさえままならない状況でも、「マイナスのメッセージや行為を発しない」ことは可能だし、「プラスのメッセージや行為を発する」ことも可能だと思います。 

 

原作者キャサリン・ライアン・ハイドは小説Pay It Forward誕生のきっかけについて、こう語っています。

「治安の悪い街で車がエンストしてしまい、車に近づいてくる男2人に恐怖心を抱いてしまったの。でも彼らはエンストしてしまった車を快く修理してくれたのよ。そこから、この【善意を他人へ回す】という思考が誕生したの。」

 

痛みを癒せるのは

 

私は阪神大震災の時、伊丹空港に居ました。外に出て見上げた青い空と、空の下に拡がっていた光景を、今も忘れることができません。時が経つごとに理解していった状況は、筆舌に尽くしがたいものでした。 

ありとあらゆるものを失い、呆然と立ち尽くす人々。言葉すら失っていました。飛び交う音といえば、業火が家々を燃やす音、ときおり建物が崩れ落ちる音、サイレンの音・・ 

やがて街に、少しずつ人の声が聴こえ始めました。泣き声、わめき声、そして懸命に励まし合う声、慰める声・・・。

 

沢山の人が死にました。あえて「死にました」と書きます。

絶望が、街と人々を覆っていました。それでも、日が経つごとに、悲しみで覆い尽くされていた避難所にも、励ましの声が少しづつ広がっていきました。物資を持ち合わせている企業は、それを人々に提供し始めました。

それでも、食料と水は不足し、風呂どころかシャワーもままならず、人々は水源地に殺到しました。子供たちは不安で笑顔を失い、夜の闇は恐ろしさを倍増させていました。

やがて、救助隊やボランティアが次々に到着し始め、彼らが街を救い始めました。民間の支援物資も届き始め、暗く沈んでいた街と人々を、少しづつ優しさが癒していきました。  

 

今、神戸は、震災前の姿を取り戻しつつも、震災で失われたかつての街並みに代わって、若者たちの手による小さなお店が軒を連ね、新しい顔も見せています。彼らの中には、震災の時に幼子だった若者や、ボランティアで神戸に来てそのまま移り住んだ人もいます。彼らの明るい笑顔を見ると、震災当時のことを思い出し、思うのです。「世の中、捨てたもんじゃない」と。

 

Heal the kyushu 九州を癒そう

 

「駄目な世の中になった」「政治が悪い」「経済が悪い」・・こんな言葉をよく耳にします。しかし、現代社会をダメなものにし、子供たちから未来の社会に対する夢や希望を奪っているのは、他でもない私たち大人です。政治家が悪いと言うなら、自分がどれほどのことをしているのかが問われます。 

 

熊本大震災に際して、大人たちが作っている社会の様々な面が表面化しています。良いことも、悪いことも。「いのち」を助けようとする大人たち。こんな時に自衛隊の出動に反対する大人たち。

ネットでも同じです。SNSで貴重な情報を提供する人たち。デマを流す人たち。そのすべてを子供たちは見ています。そして、その子供たちが未来を築いていきます。

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Pay It Forward  

 

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