チラシ印刷よもやま話

チラシ印刷の現場から。チラシの裏に表に色紙に書きたい話。

ミニマリストの潔さに学ぶ

うちはとても非常識な印刷屋です。電話受付をしていません。

 

たぶん電話受付していない印刷屋は、うちしかないと思います。

店舗もなく(印刷所はあります)、営業マンもおらず、下請けもしておらず、

HPだけで営業してるのに、そのHPに電話番号がありません。

 

電話受付をやめたのには、理由があります。

そもそも印刷は、原稿がなくてはできないので、電話で注文が完結することがなく、

お客様にとっても電話は2度手間でしかないのです。

もう一つの理由は、品質はそのままで価格をギリギリまで落としたい、ということでした。

 

受注を簡単にできたら、うちにとってもお客様にとってもメリットは大きいはず、

と考えたのです。

 

電話が発明される前は、ビジネスは対面が当たり前で、電話なんて失礼だと言われていました。「常識」というものは時代と共に塗り替えられていくものだと思います。 

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 (グラハム・ベルの電話発明) 

 

対面もなく電話(声)もなくメール(文字)だけで信頼を得るということは、「人」や「コミュニティ」の人間関係によるナアナアの誤魔化しが効かない、ということでもあります。

 

電話と違ってメールの良い所は、よりきちんと丁寧に対応できることです。次々に電話が鳴り、対応していると、そうはいきません。ただ、メールは原則として30分以内に返信、どんなに忙しくても1時間以内に返信を心がけています。

 

ブログのコメントがもし電話で来たら、コメント数が多い人はとても対応しきれないでしょうし、いつも電話で手がふさがれて「いつ電話しても出てくれない」ということになり、かえって対応の質が落ちると思うのです。

外注の電話業者を使ったこともありますが、とても満足できる質にありませんでした。  

 

思い切ってメール受付のみにした結果は、想像以上のものでした。電話が面倒だという人、仕事中に電話できないという人が、思ったよりたくさんいたのです。

美容院さん、サロンさん、飲食関係では、仕事中に業者に依頼電話はしにくいものです。かといって仕事外の時間だと印刷屋は営業していない。そういう方たちから続々、メールが入るようになったのです。

 

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「電話受付をすれば、もっと多くの注文が取れるのに」とあちこちから言われます。

もちろん、何かあった時のための「お問合せ電話番号」はHPのそうしたページに記載してあります。でも、できるだけその電話番号が活躍しないよう、万全を期していたいと思っています。

 

仕事の上でも「ミニマリスト」であることは、とても大事なことだと思うのです。詩や短歌で、余計な言葉をそぎ落として大事なものを際立たせるのも同じことで、「ミニマリスト」って日本古来からの文化なのでは? と思ったりもします。

 

「ミニマリスト」さんたちのブログを読むと、「私たちの生活には無駄が多いのではないか」というメッセージの奥から、物よりもっと本当に大事なものを大切にしようよ、っていう声が聞こえるような気がします。

 

 

   

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